海ごみと埋立処分の問題
Problems of Disposal Sites
ホーム 海ごみと埋立処分の問題
ビーチクリーンで集めた海ゴミはどこへ行く?

ビーチクリーンで集めた海洋ゴミが、実際にどこへ運ばれているかをご存じですか?
多くの人が、海をきれいにするためにゴミを集めることが素晴らしいと感じる一方で、そのゴミがどこに行くのかについてはあまり知られていません。
私たちが回収した海ゴミは、最終処分場のある山(京丹後市網野町の場合)に運び、仮置きした後、三重県に運ばれ、埋立処分となります。

【京丹後の海ゴミ、なぜ三重県へ?】

最終処分場で仮置き?三重県!?いろいろ?が出てきますが、
簡単に説明すると、京丹後市では毎年、大量の海ゴミが漂着し、回収されるので
京丹後市内では処理、処分しきれず、現在は、三重県で埋め立てています。
なぜ三重県まで運ばれるのかというと、三重県にはまだ埋め立てのためのスペースが残っているからです。

【焼却灰や持ち込みゴミが処分場を圧迫】

京丹後市の最終処分場があるのですが、実は最終処分場は海ゴミの仮置場だけでなく、私たち一般市民が出す不燃ゴミ、特に持ち込みゴミと呼ばれるゴミや、焼却場で燃やした後に出る焼却灰が蓄積していき、それだけでも処分場がどんどん埋まっていくため、大量に運ばれてくる海ゴミも一緒に、埋め立ててしまうと、一気に処分場がいっぱいになってしまうため、定期的に三重県に処分をお願いしています。

最終処分場がいっぱいになると、新しく処分場を作る必要があります。すでに網野町の処分場もほぼ満杯のため、新たな処分場を作る計画ができていますが、新たな処分場の建設には80億円から100億円もの税金がかかると言われています。それだけでなく、埋立処分場ができるということは、また山や空き地がゴミで埋まっていくということです。

【海ゴミって焼却処分できないの?】

埋立処分の問題をいろいろと話しましたが、そもそも埋め立てがだめなら燃やして処分できないの?と思われた方もいるかもしれません。実は、京丹後市内にも焼却処分場があります。しかし、なぜ海ゴミは三重県に搬送し、埋立処分になっているかというと、海ゴミの特徴が関係しています。特に問題とされているのは『塩分』です。海から流れてきたゴミがほとんどなので、海ゴミには塩が付着しています。塩がついた海ゴミを焼却処分すると、塩によって施設が傷んでしまい、施設が稼働できる寿命が縮まってしまう。だから現時点では海ゴミは埋立処分がベター。とされています。

【持続可能な処分方法を探す時代へ】

海ゴミの処分方法は埋め立てが現時点ではベター。かもしれませんが、決してベストではなく、持続可能な方法ではないと思います。また今後もし三重県の処分場が満杯となり、受入を停止すれば、今後京丹後市はさらに早いペースで処分場が埋まっていくことになります。海ごみの新たな処分方法を考えたり、海ゴミ以外の現在埋め立てられるゴミの処分方法や、埋立に至ってしまう前に何かできるアクションはないのかを考え、実行していく必要があります。

皆さんは、この最終処分場の問題について、どうすれば未来を変えられると思いますか?